復習


練習18

新しいシートに,1から40迄の掛け算の表(九九の表)を作成しましょう.
参照の仕方を工夫することによって,「一つの式」をコピーするだけで出来ます.
(ヒント:2~3個分の計算式を具体的に入力し,行,列の各方向にセルを移動したときに,数式のセル番地がどのように変化しているかを観察してみましょう.)


色々な関数


Calc には様々な分野で良く使用される計算式を「関数」と呼ばれる形であらかじめ用意してあります.使用方法は,前章の練習で「平均値」を計算する関数「AVERAGE」を使用したので覚えているでしょう.

練習19

  1. 新しいシートに次のようなデータを入力します.
    名前得点偏差値合否
    A74
    B73
    C61
    D70
    E63
    F88
    G74
    H67
    I75
    J92
    K70
    L64
    M45
    N73
    O68
    P63
    Q58
    R83
    S76
    T79
    U68
    V95
    W70
    X78
    Y81
    Z65
    平均点
    標準偏差
  2. 前章での平均値の計算と同様に「関数の挿入」を使用して,「得点」の「平均点」,「標準偏差(STDEV.P)」,「偏差値」をそれぞれ求めましょう.
    偏差値は次のようにして計算します.
  3. ( 各自の得点 ー 平均点 ) × 10 ÷ 標準偏差 + 50 = 偏差値
  4. 次に,「合否」のところに「論理関数」の中の「IF関数」を用いて,得点が60点以上の場合は「合格」,それ以外は「不合格」と記入するようにします.
    「IF関数」は次のように記述します.
  5. =IF( 論理式 , 論理式が真の場合 , 論理式が偽の場合 )
  6. 論理式は,関係演算子(等号や不等号)を使用してセルのデータと数値や計算式の値を比較するものです.
    例:A5 > 3 (セルA5のデータが3より大きいかどうか))
  7. 文字を表示する場合は,英数の二重引用符(")で囲みます.
    例:"合格"

練習20

  1. 「合否」の右側の列に「成績」と言う項目を付け加え,その右側の少し離れた位置に次のような得点と成績の対応表を作成します.
    得点成績
    0不可
    60
    70
    80
    90
  2. 元の表に付け加えた「成績」の列の最初のセルに「関数の挿入」の「VLOOKUP」を使用して平均得点に対する成績を入力します.
    「VLOOKUP」の各欄にはそれぞれ以下のものを入力します.
    検索値検索したい値,またはそれが入力されているセル番地を入力. (今回は各個人の得点で成績をつけるので,得点の入力されているセル番地を指定)
    範囲検索したいデータの表の範囲を指定.(今回検索するのは得点と成績の対応表なので, 上で作成した対応表の範囲を入力)
    列番号検索したデータの表の何列目の値を表示するか,その列数を指定する. (成績は対応表の2列目に書いてあるので「2」を入力)
    検索の型完全に一致するデータを検索する場合は「FALSE」を,そうでない場合は「TRUE」を入力.(今回は「TRUE」を入力)
  3. 「オートフィル」を使用して「成績」の列を完成させる.

データベース

表計算には「データベース(様々なデータを入力しておき,必要に応じて情報を取り出す仕組み)」としての機能も備わっています.

具体的には,入力したデータから条件に合わせてデータを取り出して計算するための「データベース関数」を使用します.

データベース関数の基本的使用方法

結果を表示したいセルに以下のように入力します.

= 関数名(データベース; データベースフィールド; 検索条件)

データベース
データベースとして使用するセル範囲.(通常,入力したデータ全体の範囲を指定)
データベースフィールド
関数を適用する列を指定.列の項目名で指定する場合には,項目名を二重引用符で囲みます.複数の項目を含む場合は,その中のどれかの項目名を指定すれば良く,データ全体を指定する場合は「0」を入力します.
検索条件
検索条件を指定したセル範囲.1行に複数の条件を書き込むと,それらは AND で結合され,異なる行に条件を書き込むと,それらは OR で結合されます.空白セルは無視されます.

練習21

  1. 新しいシートに,次のようなデータを入力します.
    名前選択国語数学英語理科社会
    A理系7195768972
    B文系6186746080
    C理系7681807673
    D文系6351716079
    E文系6675885565
    F理系7854638451
    G文系8878696993
    H文系7668556078
    I文系7861795188
    J文系7963827583
    K理系8287787255
    L理系4971778761
    M理系6881689375
    N理系8387608162
    O文系5688587272
    P理系8672689862
    Q文系7355757075
    R文系7477877085
    S文系6868915079
    T理系8192807673
    U文系9187936571
    V文系6874887778
    W文系8070767385
    X文系9273787397
    Y理系6967798583
    Z理系7169777777
  2. 文系選択者の国語の合計点を計算してみましょう.合計を計算する場合のデータベース関数は,「DSUM」です.
    1. まず,検索条件を設定します.今回の場合シートの何処か空いているところに次のように入力します.
    2. 選択
      文系
    3. 次に,結果を表示したいセルに以下のように入力します.
      =DSUM(データベース,"国語",検索条件)
      データベース
      入力したデータのセル番地の範囲
      データベースフィールド
      今回は国語の点数についての計算なので項目名「"国語"」(文字の場合"を忘れずに)
      検索条件
      上で設定した検索条件を入力したセル番地の範囲
      同様に,「文系で,国語が80点以上の人数」を取り出す場合は,「DCOUNT関数」で検索条件を以下のように2つの条件(文系であり,80点以上)を同じ行に書きます.
      選択国語
      文系>=80
      また,「理系で,国語が70点台の人数」の場合は,70点台は70点以上80点未満という2つの条件なので,同じ項目を作り条件を同じ行に書きます.
      選択国語国語
      理系>=70<80
      「文系で,数学または理科が80点以上の人数」のような場合は,「または」の条件は別の行に書きます.
      選択数学理科
      文系>=80
      文系>=80
  3. 同様にして,以下のものを求めてみましょう.
    1. 理系選択者の数学の平均点:DAVERAGE
    2. 文系選択者で,英語で80点以上取った人の人数:DCOUNT
    3. 理系選択者で,理科の最高得点:DMAX
    4. 文系選択者で,社会の最低点:DMIN
    5. 理系選択者で,数学,英語,理科の全てが70点以上の人の社会の平均点
    6. 文系選択者で,理科の最高得点を取った人の名前:DGET

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