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JAVAの初歩1

プログラムの基本的な構造やエラー処理について学習します.

プログラムの構造

プログラムの基本的な構造を見てみましょう. 既に作成した「HelloJava.java」を例にします.

public class HelloJava{
public static void main(String[] args){
System.out.println("Hello Java!\n");
}
}

クラス

JAVAでは,一つ一つのプログラムは「クラス」と呼ばれます.「HelloJava.java」では次の部分です.

public class HelloJava{


}

ここで,HelloJavaの部分が「クラス名」と呼ばれ,プログラムの名前を表します.
また,保存するときのファイル名は,クラス名と同じにし,拡張子(ピリオド以降の部分)は「.java」にしなければなりません.

メソッド

クラスの中には,{ と } で囲まれた「ブロック」と呼ばれる部分があり,この中括弧の中に様々な処理をする命令を記述します. 幾つかの命令をまとめたブロックに名前を付けたものを「メソッド」と言います.メソッド名には () を付けます.

「HelloJava.java」の場合は,次の部分がメソッドです.

	public static void main(String[] args){

}
ここでのメソッド名は「main」です.この main メソッドは特別なメソッドで,プログラムの始まりを表します.従って必ず書かなければなりません.

プログラム言語には,コンピューターに様々な処理をさせる命令があらかじめ用意されています. JAVAの場合それぞれの命令は「文」と呼ばれ,命令の最後には「 ;(セミコロン)」を付けることになっています.

「HelloJava.java」の場合は,次の部分が文です.

		System.out.println("Hello Java!\n");
これは,ターミナル上に「"」で囲まれた部分を表示する命令で,「"」間には日本語を書くこともできます.ちなみに「\n」は改行を表す記号です.

エラー

プログラム作成時に生じるエラーには2つの種類があります.一つはプログラムのソースを記述するときの文法などの間違えによるもので,コンパイルが成功しないので「コンパイル・エラー」と呼ばれ,もうひとつはアルゴリズムが間違っていて正しい実行結果にならない場合で,コンパイルは成功するのにプログラムを実行した時に正しく動作しない「実行時エラー」と呼ばれます.先ずは,コンパイルエラーへの対処の仕方を見てみましょう.

文法上のエラーへの対処

エディターを立ち上げ,JAVAフォルダーに「Ex00.java」と言うファイル名で新しいファイルを作り,次のように書き込みます.

public class Ex0{
public static void main(String[] args){
System.out.println("私の名前は,(自分の名前)です.\n")

}

書き終わったら,「Ctrl + Shift + B」します.

このときJavaの書き方に間違いがあると,正常には終了せずに「ターミナル」にエラーが表示されます.この場合は次のような書式で表示されます.

(ファイル名):(行番号):(理由)
(エラーの発生した場所)

「 ^ 」の記号は,エラーの大体の発生位置を表しています.

今回のエラーは,

  1. クラス名とファイル名が違っているため
  2. 文の終了を表すセミコロンがない
  3. ブロックの終わりを表す括弧が足りない
という間違いを示しているので,これを修正します.

エラーを修正してから「Ctrl + Shift + B」します.

注意

内容にはエラーがない筈なのに,ファイル名や,拡張子の大文字,小文字を間違えてコンパイルしてしまった場合,後から正しいファイル名などに変更してもエラーが出続ける場合があります.

この場合は次の操作をしてみてください.

  1. 開いているファイルはすべて閉じる.
  2. フォルダーを閉じる.
  3. 「 Ctrl + Shift + P」を押す.( macOSの場合は「Command + Shift + P」)
  4. コマンドパレットが表示されるので,そこに「clear」と打ち込む.
  5. clear が含まれる一覧が下に表示されるので,「Clear Editor History」を選択
  6. VSCodeを再起動する.

練習問題1

上の例を参考にして,

私は,(自分の学部学科)に所属しています.
私の名前は,(自分の名前)です.
(自分の星座)生まれの(年齢)才です.

の様な3行が表示されるようなプログラムを作りなさい.ただし,クラス名は「Ex01」とせよ.

ヒント:「\n」を使って改行する.または,表示する命令を3回使う.


練習問題の提出方法

授業中に作成した練習問題のプログラムも全て提出してもらいます.以下のような方法で,作成したソースファイル( .java の拡張子のもの)を提出して下さい.

提出するための準備

sshの確認

最初に,「ssh」が使用できるかどうかを確認します.

  1. 「スタートメニュー」→「Windows PowerShell」→「Windows PowerShell」として「PowerShell」を立ち上げる.
  2. キーボードから「ssh」と入力してenterキーを押す.
    • 「usage: ssh [-46 …]」のように使い方が表示されれば「ssh」が使用可能です.「提出場所の作成」に行って下さい.
    • 「ssh:用語 'ssh' は … プログラムの名前として認識されません.… 」のように表示される場合は,
      「スタートボタン」->「設定(歯車)」->「アプリ」->「アプリと機能」->「オプション機能の管理」->「機能の追加」という順で進み,一覧から「OpenSSH クライアント」を見つけてインストールすれば使用できるようになります.

提出場所の作成

「ssh」を使って,「学生用サーバー(stu)」に各自が提出する場所を作成します.

「スタートメニュー」→「Windows PowerShell」→「Windows PowerShell」として「PowerShell」を立ち上げ,以下の命令を,順にキーボードから打ち込みます.

「ユーザー名」には「Moodle」や「学生メール」のユーザー名と同じ各自のIDを入力し,「パスワード」は「Moodle」や「学生メール」,「大学のPC」にログインする時と同じものを入力します. (enter)の所は,エンターキーを押して下さい.

  1. 各自のパソコンからstuに接続します:
     ssh ユーザー名@stu.clas.kitasato-u.ac.jp (enter)
    
    初めて ssh した時は,接続して良いかどうか聞いてくるので yes と入力して(enter)
    パスワードを聞いてくるので,パスワードを入力(注!:この時画面にはなにも表示されない)して(enter)
    成功すると,プロンプト(行頭に表示されている部分)が「ユーザー名@stu:〜$」のようになるので次に進みます.ならない場合はもう一度やり直します.
  2. 講義の提出場所に移動します.
    cd ../yoshida/SubmitB (enter)
  3. 自分の提出場所を「学籍番号(全学共通の学科記号付き)」で作成します.
    mkdir -m 2775 学籍番号 (enter)
  4. ls (enter)して,自分の学籍番号があることを確認
  5. exit (enter)でstuサーバーとの接続を切り終了,WindowsのPowerShellに戻ります(プロンプトが変わる).

提出の仕方

作成したソースファイルを以下の手順で提出して下さい.

  1. JavaフォルダーをダブルクリックするかエクスプローラーでJavaフォルダーを開き,表示されたフォルダーの窓の上で「shift+右クリック」して「powershellウィンドウをここで開く」を選択すればJavaフォルダーに移動した状態でpowershellが起動する.
  2. 各自の学籍番号を「ab12345」,提出したいファイルを「Ex???.java」とすると,キーボードから次のように打ち込んでからエンターキーを押す.
    scp ./Ex???.java ユーザー名@stu.clas.kitasato-u.ac.jp:/home/yoshida/SubmitB/ab12345/
  3. 「学生用サーバー(stu)」のパスワードを聞いてくるのでキーボードから間違わないように注意して打ち込み,エンターキーを押す.
  4. 提出したいファイルが複数ある場合は,上の手順をファイル名を変えて繰り返す.(powershell上で一度入力したコマンドは履歴が保存されていて上下の矢印キーで遡ったり進んだりでき,この機能を使えば入力が楽になる.例えば上矢印を押せば,直前のコマンドが表示される.)
    同じ名前のファイルを提出した場合は上書きされます.

提出したファイルを確認したければ,スケジュールのページの「後期練習問題・課題提出状況」を見て下さい.


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